family restaurant

ファミレスの安食に詩なんてなくて
友達は横でスマホばかりいじっている
取り立てて美味しいとは言わないミートソースパスタの
付着すれば服を損ねてしまう悪逆の汁を思う
ツムツムをやっている友人が言う
この世で涅槃を得られるのはブッダだけだけど
僕たちは499円のパスタで十分だよね
互いの接待が仕事のおばさま方がきゃあきゃあ笑う
死ねばいいのにと呟くまだ赤子のベビーカーライダー
僕は自らの退屈と勃起を隠すために腰を引いて座る
厚化粧のウェイトレスがもたらしたのは
カロリーオフの栄養価に乏しい縮れうどんだった
ガラス窓に映るアリスが言う
ここの国の住人はみんな気違いよ
あるいはてんてこまいって言うのかしら
どっちでもいいけどねとハンプティダンプティ
ロンドンブリッジの代わりにノートルダム大聖堂が燃焼したってさ
日本人は金閣寺を知らない
鹿苑寺は知っていても本物の金閣寺は知らない
この世に流行るのはフェイクファーコートだし
佐村河内守の作品群もやっぱりフェイクだった
窓の外に四月の雪
レジがガッシャーンと鳴っていた昭和は歴史
何者にも満たない者たちが暮らした容易い人生ゲーム
赤とんぼに郷愁は感じても
姉やはさほど重要な人物でもなくなった
熱帯雨林がどうたらこうたらの珈琲を飲む
何杯も飲む
ゲームクリアした友達が振り返り言う
で、何の話だったっけ






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